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2016.03.04

ベンツ Eクラス C207(W212)のポジション・ランプ交換方法(作業編)

メルセデス・ベンツ E350クーペ(C207前期)のポジションLEDライトの交換方法のレポートです。W212(Eクラスセダン)と共通作業になります。

ポジションLEDは、基板に直接半田付けされており、基板ごと交換することになります。
この交換には、ヤフオクなどで簡単に入手できる高色温度の基板を、純正基板と交換するだけの単純作業に見えます。ところがどっこい、いくつものハードルがあって、かなり難儀しました。
しかし、作業手順とコツさへわかれば、もちろん素人でも交換できる作業です。
まずは、予習編をご覧ください。

ここからは、作業編になります。苦労話を交えているので、マニュアル的な書き方になっていませんが、これを読めば同じように作業を再現させられると思います。

【免責事項】
この作業手順に従えば、安全上および車の故障のリスクはほとんどないはずですが、このブログの記事に従った作業によるいかなる責任も私個人は負いません。この記事をまねて作業する場合はその点を了承したと見なします。

【作業手順】
手順1. 右側純正ポジションLEDライト基板のコネクタを抜く

CIMG2009 作業の安全のために、ライトスイッチをオフにしておきます。オフにならないタイプの場合、バッテリーのマイナス端子を外すのが望ましいのですが、外せない場合、夜間の作業にならないように気をつけてください。
CIMG1609 ボンネットを開けます。
ボンネットを開けるには、ステアリングの下側にある赤いレバーを引くと、ラッチが外れます。さらに、ボンネットを正面にみたときベンツマークの少し左あたりにあるレバー(グリルスリットから覗くと見える)を指で上に押し上げながらボンネットを開きます。
CIMG1610 右側(正面向かって左)のポジションライトから作業をします。この理由は、右側のほうが左側より作業がしやすいから、右で練習するためです。
上の写真の矢印あたりからアクセスします。左の写真は、LEDポジションライトのカバーです。これを反時計回りに90度回転させるとカバーが外れます。
CIMG1650 目的とするポジションLEDライトの基板が見えました。
さて、ここからです、難儀なのは。
この白いコネクタを抜くことが最大の難関になります。このコネクタは、そのまま引っ張れば抜けそうですが、びくともしません。
注意:このコネクタは左手でしか抜けないのですが、この穴の周辺で左手の甲に擦り傷を負う可能性が大なので、軍手または綿手をして作業をしてください。親指、人差し指、中指の先を切って指先が少し出るようにしたほうが作業しやすいかもしれません。また小型のLEDライトで照らしながらでないと、暗くてよく見えません。この記事の写真はすべてフラッシュをたいて撮影していますから、明るく見えているだけです。
CIMG1651 この時点で抜けない理由は、このコネクタが小さいのでつまみにくいために力が入りづらいからである、と考えていました。基板にアクセスするための穴が手が入るぎりぎりなのもあります。手が大きい人は入らないのじゃないかと思います。ラジオペンチで引っ張ってみましたが抜けません。どうしても抜けません。
CIMG1651_cr2 そこでネットを調べまくったのですが、ショップ作業の様子はいくつかあるのですが、肝心のところは書いてないわけです。あぁ、これがショップのノウハウなんだな、と思いました。そうしたらhiroさんの個人ブログで交換に成功した事例を発見しました。そこで初めてわかったのは、実はツメ(青丸部)があるってことです。
CIMG1650_cr 
クリックすると拡大されます。
hiroさんの記事のとおりデジカメのマクロモードで撮ってみると、確かに小さなツメがあります。そこでこのツメを小さな精密ドライバ(マイナス)で押しながら抜けばいい、そう考えたのですが、びくともしません。そもそもこのツメは押すような構造になっていないわけです。ツメが引っかかったら抜かない前提かのような設計に見えます。
それでもマイナスドライバーや先端の鋭い小さなキリなどをつかってここを押しました。あとでそれが良かったということがわかりました。この時点でツメが少し削れたり表面が粗くなったり柔らかくなっていたんだと思います。ちなみにこのツメは交換後は必要なくなるのでつぶれても問題ありません。

そこから約1ヶ月悩みました。押すといっても押せない。押しながらやってみたけど、当然だめ。
うーん、思い余って、なんの面識もないhiroさんにメールをして教えてもらうことにしました。お忙しいところ、丁寧にお返事を頂き、次のようなアドバイスをもらいました。

「イメージが掴めれば簡単かと思います。http://minkara.carview.co.jp/userid/927079/car/2038753/7409778/parts.aspx
上記写真の右側の純正基盤の黒のジョイントカプラー(メス側)と車体側の白カプラー(オス)が接続されていると思うのですが、黒と白の間に楊枝若しくは小さな精密ドライバー(マイナス)等を間に噛ませて黒のメス側カプラーを爪が干渉しない程度に浮かして白を引っこ抜く様な感じです。
爪の位置は肉眼では確認し辛いのでスマホ等で写真確認をして浮かす箇所を特定してみてください。 要領が掴めれば1分も掛からずに取り外しできるかと思います。」

とてもありがたいアドバイスです。

CIMG1930_cr そこで、「黒と白の間」ってどこ?ってことになります。
ここなのか?ここだとしてもこんなところに爪楊枝は入りそうにありません。精密ドライバーなら入りそうですが、水平にしか入りません。水平に入れてみましたが当然ダメです。ずいぶん長い時間いろいろ試しましたが、ダメでした。
CIMG1936 じゃあ、ここなのか?
結論を先に言うと、ここです。しかし、この基板にアクセスする穴が小さいので、爪楊枝や精密ドライバーをこの隙間に挿し込むには上下クリアランスが足らず斜めにしか入りません。それに爪楊枝を半分に折りましたが、軟弱すぎてやはりうまく入りません。

この2つの写真の作業を試すだけで毎週休みを費やして約1ヶ月かけましたが、ダメでした。何をやってもダメ。抜けないです。コネクタの周りを取り囲むロの字型のリフレクター一体の抜け留め?が邪魔をして、ドライバーなどが入り辛い上に、ただでさえ摘みにくい小ささなのに、つまむためのクリアランスをさらに狭くしているため、本当に腰が痛くなってしまいます。 指でつまんで引っこ抜くのは難しそうなので、ラジオペンチのくちばし部に薄いゴムシートを貼り付けて、コネクタを掴みやすくしてやってみましたが、やっぱりダメです。強くつまんでも滑って抜けません。
いっそのこと、このロの字型の部分をラジオペンチで切断してしまって、コネクタが着いたまま基板を抜き、手元作業にしてしまおうか、そうしたら、できるはずだ、とかも考えました。ロの字型は実質的になくてもいいような余計なものに見えるからです。しかし、メルセデス・ベンツが必要と考えて設計したものなわけですから、それが日本の道路環境では不必要なものだったとしても、破壊することは躊躇われました。

うーん、もう業者さんに頼もうか、と何度も諦めかけました。しかし、もう一度、hiroさんのアドバイスをよく読み返してみました。
「黒のメス側カプラーを爪が干渉しない程度に浮かして」の部分がもうひとつの重要なヒントなんだろうと気づきました。
そのためには、やはり黒コネクタの上側、つまり上の2枚の写真の下側の写真の方向からアクセスするしかない、という結論に至りました。そうなると、今度はこの隙間が一体どうなっているのか、真上から見たいわけなんですが、撮れません。デジカメも入らないし、私のスマホでは入らない。小型CCDを買おうかと思ったくらいです。
マイナスドライバーを入れてみてもうまく入らない、キリ状のものを入れても黒コネクタが浮く様子はない。うーん、やっぱり、ダメか・・・。

CIMG1937_cr 万策つきかけたとき、ふと、ドライバーでは上下長が長すぎてうまく力が入らないので、薄い小型ラチェットでやってみようか、ともう、だめもとでやってみました。このとき、マイナスビットではだめだったので、このようにT10トルクスビットを使いました。
薄型ラチェットはホームセンターやAmazonなどで購入できます。
【Amazon】
GISUKE 高儀 薄型ラチェットハンドルセットストレート
五角形 星型 ビットセット(10ピース)
CIMG1939_cr これが大正解でした。このビットを黒コネクタの上側、白コネクタの横に平行に挿し込みます。といっても実際には少し斜めに、しかも先端が少ししか入らないですが、その状態で、白コネクタの側面をこじるようにラチェットの柄を捻ると、なんと、するるっと、コネクタが少し持ち上がったんです!そうなると、あとは指でつまむといとも簡単に抜けたんです!やったぁーー!もう思わず叫んでしまいました。
CIMG1940_cr イメージが大切なんで、たくさん写真を掲載しておきます。まず白コネクタの詳しい形状。
CIMG1942_cr これはコネクタを裏から見た写真。出っ張りがあります。
CIMG1941_cr 結構複雑な形状をしています。おそらく2ピンのプラスマイナスを逆転して黒コネクタに接続させないための出っ張りだと思われます。
この写真の上2つの穴に黒コネクタ側のピンが刺さります。
CIMG1943_cr 正面はこうなっています。白矢印部にトルクスビットを当てて、赤矢印のイメージでラチェットの柄をねじります。すると、トルクスビットの星型のうち2点がこの白コネクタの側面に食い込み、押し上げたんだと思います。その力が、悩まされた白ツメの留めの力を超えて抜けたんだと思われます。
CIMG1953_cr ツメを拡大してみます。
CIMG1955_cr こういう感じです。悪戦苦闘しているときに、マイナスドライバーなどでここを散々押していたので、かなり粗立っています。それがかえってよかったかもしれません。
CIMG1956_cr ほんの小さな出っ張りですね。
CIMG1983_cr 先に交換後の画像を使って、黒コネクタ側を見て行きます。ツメがかかっていた穴はこういう感じです。
CIMG1986 黒コネクタの上から見た図。こういう形状をしてたんですね。
矢印あたりに、トルクスビットを挿し込みました。
CIMG1960_cr 白コネクタを半分だけ入れてみました。抜けなくなると嫌なので。
こういう感じで刺さっていますので、トルクスビットを入れる位置をイメージしてみてください。
後で実験してみたのですが、最後まで差し込んでも指で強くひっぱると抜けました。爪は軽く効いているだけのようです。それなのにラジオペンチでも抜けなかったのは、やはり真上に引っ張るクリアランスが小さく、力が入らなかったためと思われます。

手順2. 交換品の点灯テスト

CIMG1944 この時点で入手した基板が故障しているといけないので、先に点灯テストをしておきます。
入手した基板です。できるだけ、基板の端を持ち回路に触れないようにします。静電気で回路が破壊される可能性があるからです。
CIMG1948 さきほど抜いたコネクタを差し込みます。挿し込む方向は間違えないようになっていますが、文字が書いてある方を奥側にして差し込みます。(写真手前側)
CIMG1947 正面から見るとこんな感じです。
CIMG1996 
写真は左ライト時のもの
車内のライトスイッチを、ポジション位置に切り替えます。
すると、かなり明るく光ってます。 大丈夫そうです。

このとき、注意しなければならないのは、何らかの原因で点灯しなかった場合、車内のメーターパネルに警告が表示されますが、これは一度表示されると、エラー状態が解除されても、保持され、しかも回路に電流を流さない構造になっているということです。
つまり、エラー原因が取り除かれても、そのままでは点灯しないんです。ある理由でこれが発生して、製品の初期不良だと思い込んでいましたが、元の基板に戻しても点灯しなかったことから気づきました。
回復させるには、一度、ライトスイッチをオフにしてから、エンジンをかけ、スイッチをオンにすると、直ります。

手順3. 純正ポジションLEDライト基板を抜く

CIMG1650_2 コネクタが外れたら、純正基板を抜くわけなんですが、これまたそのまま引っ張ったんじゃあ、抜けません。
左手(右手では無理)を基板の裏に這わせるように穴から突っ込み、基板の奥の端っこに指があたったら、そこでちょうど中指を上に上げるとそこにラッチがあります。見えませんから指の感触で探り当ててください。わりと簡単にわかります。そのラッチを中指にひっかけて、手前側に少し引く(上に押す)ようにするとカチンと小さな音がしてラッチが外れます。
これ、最初はこのラッチの存在がまったくわからず、どうやっても抜けずにこれまた難儀したわけですが、ある日、指先に当たったものを押すとラッチが外れる音がして気づいたわけです。
ラッチが外れたら、基板の側面を持ちながら引き抜きます。固いようでしたら、ラジオペンチなどで挟んで抜きます。私は途中まで指、途中からラジオペンチを使いました。
CIMG1978 参考までに新旧の基板の写真を掲載しておきます。左が入手した基板。右が純正の基板。ラッチの位置はこの写真をイメージして指で探り当ててください。

手順4. 交換品ポジションLEDライト基板を挿し込む

CIMG1964 入手した新しい基板を挿し込みます。このとき、基板のガイド(レール)に沿ってゆっくりと挿し込みます。
このとき、カチンと音がする奥まで挿し込まないことです。挿し込んじゃうと後で難儀することになります。今度は抜けなくなるんです。変なところにラッチがかかり、しかもそのラッチが外れない。
CIMG1949_cr もうひとつ重要なポイントは、基板を挿し込む前に、白コネクタを挿し込まないということです。もちろん、白コネクタは、ロの字のコネクタ留めの穴を通してから、基板に挿し込んだのですが、基板をガイドに沿って挿し込んでいく途中に、こんな風にひん曲がってしまいました。
CIMG1952_cr しかも、やばいと思ってコネクタを無理に抜こうとするとこのようにピンが完全に斜め向いてしまって、厄介なことになります。
私は、ここで一度基板を抜いて、ピンを整えようとしましたが、もう基板が抜けません。基板を奥まで挿し込み過ぎたからなんです。
CIMG1961_cr そこで基板を挿し込んだまま指先の感覚でピンを整えました。手探りでやるため、2本のピンを平行に整えるのはかなり時間がかかりました。これは狭すぎ。
CIMG1962_cr 今度は開きすぎ。
デジカメで写真を撮って確認しながら、ようやくピンをまっすぐ平行に整えられました。

手順5. 白コネクタを基板と接続する

CIMG1965_cr 白コネクタを新しい基板と接続するのですが、これがまた結構やっかいです。何しろ手元が見えないんです。手を挿し込むと覗き込む隙間はほとんどなく、手探りで挿入していくことになります。少しでも無理に挿し込むと、ピンがひん曲がってしまいますから、丁寧に慎重に挿し込みます。
差込は、ロの字型の穴の向かって左よりにオフセットして挿し込みます。つまり向かって右側を空けるような位置で真上から挿し込みますが、これが結構難しい。なかなか位置が合いません。
うまく挿入できたようで、デジカメで確認すると、この写真ように片方の穴にしか刺さってなかったりします。この状態で点灯テストを行ってしまうと、車両ECUがエラーを検出し、回路への電流が遮断されてしまいます。正しく挿入し直しても、電流は回復しません。一度、エンジンをかけなおしてから点灯テストをしてください。
CIMG2002_cr
この写真は、左ライト側
30分ほどかかって、ようやくうまく挿し込めました。
LEDポジションライト新旧比較。向かって左が新。右が旧。 右を交換した時点で、新旧の色温度の差を見てみます。
向かって左が新。右が旧(純正)。
写真ではわかりにくいですが、新は真っ白でしかも明るい。旧は、黄色っぽい。
CIMG1970 拡大してみると、違いが明らか。
これが、新。
CIMG1971 これが旧
CIMG1972 6000Kに交換したHIDヘッドライトとの色温度の違いを見てみます。
HIDの方が青っぽいですね。実際に見た感じもこの写真のとおりです。HIDも今回交換したLEDポジションライトもどちらも6000Kなのですが、HIDは6800Kくらいの感じです。新のポジションの方は、真っ白で、まさに6000Kといった感じです。

手順6. 左側純正ポジションLEDライト基板の交換

CIMG1997_cr 今度は左側ポジションライト基板の交換です。手順は右同様ですが、左側はウォッシャー・タンクが邪魔をして、手が右よりももっと入りにくいです。ライトも照らしにくく作業がしにくい。難関の白コネクタを抜くために、白コネクタのツメを精密ドライバで削るようにして表面を崩しておき、そのままそのドライバを黒と白の隙間に挿し込んでみたのですがやっぱりうまくいきません。そこで左で成功したT10トルクスビットでやると一発で抜けました。これでやると、ほんの1分もかかりません。決まりですね。あとは、右同様です。
CIMG2005 左右交換終了です。
苦節3ヶ月、苦労しましたが、自分で成功させることが出来て満足です。
こんなに苦労したのですが、コツさえわかってしまうと作業時間は左右両方で30分もかからないと思います。

貴重なアドバイスを頂いたhiroさんに感謝申し上げます。

次の課題は、リアのライセンスナンバー灯のLED化とフロントのランニングライトのデイタイム化です。

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コメント

大変参考になりました。
お陰様で1時間で脱着できました。

有難うございます。^_^

投稿: ナマズ | 2017.08.16 14:28

>GPKさん

ものすごく報われるお言葉、ありがとうございます!!
とーっても嬉しいです。
苦節3ヶ月は長かったぁ・・・

投稿: TOS | 2016.03.07 02:32

苦労の程が伝わるレポートでした。
絶対類似の悩みを抱えている人の役にたつと
思います。

ご苦労様でした。

投稿: GPK | 2016.03.06 20:59

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