ベンツの工夫~W202編

2009.07.25

ベンツの工夫 その17:伸縮する1本ワイパー

ちょい古いメルセデスで特徴的な1本ワイパー。1本ワイパーってのは、メルセデスに限らず、他のメーカーでも結構あるんですよね。特にイタフラもの。
とえば、私の乗っていたシトロエンZXも1本ワイパーでした。スタイリッシュなんですよね、1本だと。でも1本だと拭き取り面積が半円になりますから、どうしても角っこに大きく拭き残しがでちゃうんですね。

しかーし!メルセデスの1本ワイパーは、ただの1本ワイパーではない。あの有名な動きがめっちゃ変なのが特徴ですよね。
ワイパーがこの状態の長さから伸縮して、フロントガラスの拭き取り面積を最大化しようとするわけです。
ワイパーの長さが伸びて、この辺りのとき、角までぎりぎり拭き取ろうとします。
ワイパーの動きは、このラインのような感じです。それから、徐々にまた縮みだして、頂上のときに一番短くなります。
異常なほどぎりぎり上まで拭き取ろうとするわけです。

 こんなこと考えますか、普通。ワイパーなんていうものは車の中でももっとも原始的で進化してないもので、その点では傘と同じくらい進歩してない道具じゃないですか。
 メルセデス以外で、ワイパーを工夫した自動車メーカーってありますか?せいぜい、雨降ってきたら自動でワイパー動かそうってくらいじゃないですか。ワイパーそのものを進化させたのってのは、ほんとうに素晴らしいです。しかも電気的にじゃなくってメカニカルに解決してしまうのが面白いわけです。中に伸縮するモーターが入ってるわけじゃなくって、変形ギアみたいなので、やってるわけです。
 実際、拭き取り面積が大きいので、運転していても見やすいですよ。
 こんな素晴らしいワイパーもW203以降2本ワイパーになって、あれ?なんでやめちゃったの?って思っていたら、なんと2本のうち1本は伸縮して、2本になった分、より拭き取り面積が増大してるらしいんですよ。
 まぢ、すごいですわ、メルセデス・ベンツ。こういう車に乗れることをつくづく幸せに感じるのです。やはりリスペクトできるものがあると、飽きません。満足感が違います。ブランドってそういうものでしょう。単に値段が高いとか、いい素材使ってるとかだけじゃなくて、そこにリスペクトさせる何かがある。
 メルセデス・ベンツに乗っていると、そこかしこにリスペクトさせられる工夫があります。本当に素晴らしい車です。

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2009.03.22

ベンツの工夫 その16:本気のFirst Aid Kit

メルセデスに限ったことではないのかもしれませんが、Cには事故時の応急手当のキットが標準装備されています。購入時から気づいていたのですが、あらためて中身を調べてみると、その半端じゃない充実内容に驚かされました。
キットは左右のリア・ヘッドレストの間に蓋付きのトレーがあり、そこに装備されています。
ここを空けると分厚いメルセデス・ベンツのロゴマークが入ったFIRST AID KITが入っています。
取り出してみます。
表と裏側はこんな風になっています。
キットは二つ折りになっていて、開けるとこのような感じで、二つの袋からなっていて、何やらいっぱい入っています。
まず第一の袋を開けてみますと、説明書が出てきます。これはキットの説明書ではなく、どうやら応急処置方法の説明のようです。
ドイツ語、イタリア語、英語、フランス語、スペイン語?の5ヶ国語対応です。
開けてみるとびっくりで、ケガ人の口の開け方や、二輪車のヘルメットのはずし方、はたまた
心臓のマッサージの仕方、押すポイントまで詳細な図解入りで、半端じゃない本気さをうかがわせます。
さて、第一の袋の内容ですが、包帯を切るためのハサミまで入っています。
中身を取り出してみますと、左上から、エマージェンシーシート、ハサミ、テープ、三角巾×2、幅広絆創膏、ゴム手袋×2、包帯(中)×3、包帯(小)×2
ゴム手袋はこの袋に入っていて、最初はなにかな?と思ったんですけれど、開けてみると、薄手の手術用のような感触のものが2セットも入っているのにはびっくりです!
エマージェンシー・シートにも驚かされました。このようにケガ人にかぶせ暖をとれるようにしたり、故障修理時に下に敷いたり、スキー時に骨を折ったときに、雪の上で冷えないようにしたりと、断熱仕様のシートになっているんです。
二つ目の袋を見てみましょう。
上から正方形(100mm×100mm)の包帯、包帯(大)が2種類、包帯(中)×4
一つ目の袋の包帯とはまた種類が違います。
二つの袋で合計7種類16個も入っているんです。
なんですか、これは!こんなキット普通用意しますか!?
日本車なんかでもたまにFirst Aid Kitが入ってて、私も以前のものをシトロエンXmに入れていますけれども、ものすごく小さなもので、実際に役に立ちそうもないものです。ないよりマシ的なものですけれども、このメルセデスのはまったく本格的なもので、その本気さに、本当に驚かされました。
これだけのもの、使用頻度からいったら無駄ですよ。コストをいったら、対効果が薄い。しかし、人命ってコストですか?メルセデスが事故にあった人を本気で助けたい、事故を起こしてしまった人(=顧客)に人の命を失わせるようなことをさせたくない、メルセデスの車で人の命を奪って欲しくない、そういう思いがこのキットだけで伝わってくるわけです。
メルセデスのその精神、信念、企業姿勢、方針・・・。これらに強く共感せざるをえません。
私はこのような企業の自動車に乗れることを心から神に感謝し、メルセデスに出会えたことを本当にラッキーだと思えるのです。

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2009.02.14

ベンツの工夫 その15:解錠後一定時間で自動施錠されるドアロック

Cimg0084 久しぶりのベンツの工夫です。

ベンツの工夫 その13:解除できる自動ドアロック」で、書いたドアロックの機能なんですが、今日マニュアルを見ていたらおもしろい機能を見つけました。

「メイン・キーのリモート・コントロール機能で解錠した車は、以下の操作をしないと、約40秒後に再び自動的に施錠されます。ただし、フラットキーで解錠した場合は、自動的に施錠されません。
◇ドアを開く
◇トランクを開く
◇イグニション・スイッチにキーに差し込む
◇ドア・ロック・スイッチを押す」
となっています。ほぉーー、おもしろい機能だな。要は何かしようとおもって、解錠したんだけれども、やっぱりやめたか、途中でなにか起きて解錠したことを忘れてしまって放っておいたときに、それをそうだと判断し、自動的に施錠してくれる、ってことだな、と。

で、早速試してみました。リモコン・キーで解錠してから、実測しました。1,2,3・・・結構40秒って長いです。確かに、解錠してから40秒間もの間、掲載されている条件の行動をとらないというのは、ちょっと考えられないというか、何かあったんだと判断して問題ない長さです。
で、約43秒後に「ズンっ」といって自動的に施錠されました。なかなかよくできてます。さすがメルセデス。こういう人間が気づかないところにも手抜かりなし!といったところです。

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2008.03.30

ベンツの工夫 その14:三角のストップランプ

ブログというより、月刊誌みたいな感じにしか更新できてないんですが、前の「ベンツの工夫13:解除できる自動ドアロック」がおかげさまで好評でしたので、そうなるとなかなか次書きにくいんですよねぇcoldsweats01

で、今回はストップランプです。

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もうこれはベンツに特徴的なアイデンティティとなっているとおもうんですけれど、ストップランプの形状ですね。特に夜間、ライトをつけているときには、リア・ビューはこんな感じです。昼間の撮影ですけれど。

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それが、ブレーキを踏むと、リア・コンビネーションランプのトップが、三角に点灯して、いかにも「ブレーキをかけたぞ!気をつけてくれ!」って後ろに人に訴えかけている声が聞こえてきそうなほどのデザインです。こんな三角形のストップ・ランプなんて、W202が初めてだったと記憶してます。

 これは日本車のカーデザイナーにかなりの影響を与えたと思います。W202以降に出てきた日本車が何台かこのデザインを真似てましたよね。三菱あたりとか。
すごく目立つ上にかっこいいんですよ。特に夜間。前方に、薄い横長のリア・ランプが見えていたと思ったら、コーナーに差し掛かると、いきなり、ばかぁっ!と三角形が薄いリア・ランプとは離れて、上に浮かんでるように点灯する様。これ、出た当初はめちゃくちゃかっこいいと思ったものです。そして何よりも、目立つということは安全に寄与する。ストップ・ランプなんて、ブレーキを踏んだってことを知らしめるためのものなんですから、目だって何ぼ、目立たないとまるで意味が無いわけですよね。
 考えてみれば、三角形って形状は、非常停止板の形状です。三角形状のライトって、看板も含めて、路上で見かけるときは、まずないわけです。だから目立つんでしょうね。この形状は。

W211rear_2 で、メルセデスの偉いところは、このデザインを、その後のEクラスにもSクラスにも採用したことですね。現行Eクラス(W211)もSクラスもちゃんとこのデザインを踏襲してるんですよね。一見すると三角でないデザインなんだけれども、点灯するとちゃんと三角になる。この価値をデザイン部門がきっちりと認識して全てのクラス?に採り入れてる。こういうところが実にすばらしい。日本車ってすばらしいものが他の車にも適用されるってあんまりないですよね。安全装備はあるかもしれないけれど、デザイン・エレメントが踏襲されるってあんまりない。
私が、いや、メルセデス・ファン全員がメルセデスに惚れこむのは、やっぱりこういう一貫した姿勢を支持しているからだと思います。

 ところで、三角に限らず、ストップ・ランプが点灯すると、点灯面積が変わるタイプって、ヨーロッパ車に多いですよね。
 昔、自動車評論家の三本さんが某番組でしきりに言ってましたけど、日本車はストップ・ランプ部分がヘッドランプつけるといつも点灯していて、ブレーキをかけるとその部分が明るくなる「照度アップ型」(勝手にネーミングしてます)が圧倒的に多くて、でも、ヨーロッパ車のように普段はそこは点灯していなくて、ブレーキを踏むとそこが点灯するっていう「面積アップ型」の方が絶対目立つ。下の写真はシトロエンXMの例ですけれど、面積アップされ、かつ照度もアップしています。XmsmallOmakeこういうのってやっぱり本来の姿だな、と思います。

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2008.02.25

ベンツの工夫 その13:解除できる自動ドアロック

Image012 ネタ切れ気味のこのコーナーですが、毎日来てくださる方々がたくさんいらっしゃるので、何か書かなきゃーと、日々プレッシャーにさいなまされています。

 さて、今回はドアロックです。Cのドア・ロックは、車速が15km/h以上になると自動的に全てのドアとトランクがロックされるオートマチック・ドア・ロック・システムが装備されています。
私はこれが嫌いで、購入当初は「ベンツのくせになんでこんな余計なものつけてやがるんだ?大体、あんたが、これはいかんと言い出したんじゃねーのか?」なんて思ってたんです。
 でも、私は、シトロエンにずっと乗ってますが、国産車から乗り換えたときには「ドアロックがオートじゃねーや、貧乏くせーなぁー」なんて思ってたんです、実は。
 そんな私が「ドア・ロックが自動でされると事故が起きた時に危ない」って話を聞いたときです。「え?ドアってロックされてないと、事故のときドアが開いたりして危ないんじゃないの?ドア・ロックはそれを防ぐものなんじゃ・・・?」ってずーっと信じてたんですね。
 ドアロックって、単にドア・ノブを引いてもドアが開かないようにロックするだけの機構であり、決して事故の衝撃のときにドアを開かないようにしっかりとロックするものではない、ってことを知ったときなんです。むしろ、事故時に外からドアが開けられなくなるので、中の乗員の救出が遅れるってことを、知ったときは驚いたものです。
 それから、シトロエンを始めとするヨーロッパ車に試乗も含めてたくさん乗りましたが、みんなオートじゃなかった。当時の国産中級車以上には(今もかもしれませんが)、オートが常識でワンランク上かのごとく高級な装備としていたのに、車発祥の地の自動車は、ひとつもオートがなかった理由がわかったんです。ですから、Cを買ったとき、冒頭のような落胆を覚えたんですね。
 でもメルセデスはアメリカ市場でたくさん売ってます。最大の市場なんでしょうね。だから、かの地の治安を考えると、信号待ちで強盗されような国ですから、オートマチック・ドア・ロック・システムはやはり必要なんでしょうね。

Image013_2  しかし、私にとっては不要です。停車してドアを開けようとするとき、いちいちロックを解除するのが面倒です。それになにより、事故のときのことが心配です。取説を読むと、「事故などで、車に一定の衝撃が加わると、全てのドアが自動的に解錠されます」とありますから、この点はさすがにメルセデスです。
 でも、私は自動ってものは信じてません。どんなことがあって、自動的に解錠されるなんてことはありえないって思うんです。
 で、そんな疑い深いオーナーに対する手当ても抜かりありません。このオートを解除できるようになっているんですね、Cは。イグニッション・キーをON(メルセデスでいうところの2)の位置にして、ドアロックスイッチの下側を約6秒押し続けると解除されると、取説に書いてあります。元に戻すには同様に上側を6秒。もちろん私は解除してあります。
 たまに友人の国産車に乗ると、ドア・ロックがオートにかかって、走ってる最中自分の席のだけ、引っ張ってロックを外しても、すぐにまた、ガシャン!ってかかっちゃうんですね。すごく嫌です、私はあれが。選択肢がない。

 こういうオーナーに選択肢を用意するって、すごく欧米らしい考え方だと思います。欧米で食事をすると、たとえファーストフードでも、中に何を入れる?肉の種類は?焼き方は?野菜は?っていちいち全部聞かれます。それって日本人の「なんとかセット」の感覚とは絶対違う。
 ドアロック一つにも、複数の選択肢を与える・・・。こんなところにも、私はメルセデスに感心してしまうのです。

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2008.01.20

ベンツの工夫 その12:グリップ型ドア・ノブ

Image011_2 メルセデスに限ったことではないのですが、メルセデスを始めとする欧州車は、昔からドア・ノブがグリップタイプのものが多いですね。今や国産車でもかなり増えてきましたが、日本車やおしゃれなイタリア車は、まだ指先で押し上げるフラップ型を採用しているものが多いように思います。
 さきほどメルセデスのオフィシャルサイトを見ていたら、Eクラスはもちろんのこと、エレガントなCLSクラスや、スポーツカーのSLクラスでさえも全てグリップタイプのドア・ノブでした。

 日本車ではこのタイプがほとんど普及してなかった頃、メルセデスが、このタイプにこだわる理由を何年か前にどこかで読んだことがあって、そのときその理由に大変感心して、その頃からメルセデスにいつかは乗ってみたいと思っていました。
 まぁ、とはいってもシトロエンXmもこのタイプですので、メルセデスに乗る前から、このタイプに乗っていたのですが、確かに開けやすいです。指でひっかけて開くタイプは、急いであけるときに指が滑ってフラップが上がりきらず、そのとき指先も痛かったりするのですが、グリップタイプはそんなことはなく、少ない力で確実に開きます。
 これが事故のとき、救出作業をする人にとって確実にドアを開けるのに役立つということを知ったときは、本当に感心したものです。重大事故のとき一刻を争う状況において、変形して開けにくいドアに手をかけ、力いっぱい引っ張るときに、ノブがフラップでは力が入らない。確実に力が入る形状は?
 そんなことまで考えて車を設計しているのか!今では半ば常識的になっていることかもしれませんが、見た目のエレガントさ重視、かっこよさ重視の商品に慣れていた、そしてそれが大事だとさえ思っていた私には目から鱗が落ちた思いでした。
 何十年も前からこのタイプを一貫して迷うことなく採用しているそのメーカーとしての精神に、今でもドアを開けるたびに思い出し、メルセデスにして良かったと、心から満足感を覚えるのです。メルセデスに乗ることは、まさしくメルセデスの思想に乗ることだと思います。

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2007.12.16

ベンツの工夫 その11:下を向いたエクゾースト・パイプ

後ろから見てもエキゾースト・パイプが見えない いや、実は何もこれはメルセデスに限った話ではなく、広くヨーロッパ車に採用されていることなんですが、エクゾースト・パイプが下を向いてるんです。国産車に見慣れていると、エクゾースト・パイプが後ろから見ても、見えなくて、不思議な感じがします。
 このことは、随分前にこちらに書きましたが、あらためて、自分のCを見てみると、ちゃんと下を向いています。
この理由は、冠水時に水が入りにくいという説もあるようですが、やはり私は排気ガスが脚に当たって汚れないようにするため、と解釈したいわけです。
ヨーロッパという国々においては、大陸をまたいでリゾート地に車を走らせ、余暇を満喫すると聞きます。そのような国々で使われるにあたっては、ラゲッジ・ルームを使う頻度が日本よりもはるかに多いということは想像に難くありません。そんなとき、トランクの前に立つ人のことを考えた設計になっているはずです。
ここにメルセデスを始めとするヨーロッパの実用車を設計してきたエンジニアの良心を見るわけなんです。
W202のエキゾースト・パイプの下向き度。かなり下を向いています 日本車において、稀にごく一部の商用車に下を向いたエクゾースト・パイプを見かけることがありますが、そのようなことを考えた設計のファミリーカーはほとんどないんじゃないでしょうか?
余暇の過ごし方がヨーロッパとは異なる日本においては、そのような必然性が少ないこともあるでしょうが、見た目のかっこよさを求めるユーザーを見てのことだと思われます。確かにエクゾースト・パイプをクロムなどで飾った二本出しは、スポーティです。かっこいい。
 しかし、Cという実用車を買う人々が果たしてスポーティさを求めているのかというと必ずしもそうではないと思うんです。むしろ、そういう人たちにとっては、エキゾースト・パイプが下を向いて見えないほうが、すっきりして上品に見える
 エクゾースト・パイプをかっこよくしたいというニーズは、アフター・パーツ・マーケットにおいて賄われればいいと考えているから、実用性に価値を置いて、こういうデザインになるのではないか、と思います。そして、私はそういうことにこだわるメルセデスを始めとするヨーロッパの自動車エンジニアの考え方に共感してしまうのです。なぜ、日本車のエンジニアはそれをしないのか?実用セダンを買う人々が、エクゾースト・パイプのかっこよさに惚れるのか?それとも何も考えてなくて、過去からの慣習に捉われているだけなのか?いくつもの「?」が頭をよぎってしまいます。

 「プロダクト・アウトではだめだ、マーケット・インだ」「お客様の視点だ」という考え方が出てから久しいですが、それはコストの問題やエンジニアの独りよがりによる技術の誇示という主としてメーカーの内部事情によるプロダクト・アウトに対する答えであって、エンジニアの良心に基づく「提案」であれば、プロダクト・アウト大いに結構と思うわけです。そして、その提案こそ、メルセデス信奉者の心を捉えるのだと思います。
 しかし、残念なことに最新のCたるW204は、「アジリティ」を標榜し、顔つきが2種類になりました。そして、大人し目の「エレガンス」仕様においてさえも、エクゾースト・パイプは下を向いてない結果となっています。下を向けることにより馬力がどれほど落ちるのか私にはわかりませんが、1psも違わないんじゃないでしょうか?私は、「エレガンス」仕様はせめてそこに、こだわって欲しかったと思うわけです。
 それにしても、W202は最後のメルセデスとも言われるように、マーケット・インの考え方を最初に採りいれたばかりであるために、まだこだわりがちゃんといくつも残っていて、うれしくなるのです。好きです、W202♪

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2007.11.10

ベンツの工夫 その10:一人で作業できるボンネットのラッチ

W202はほんと壊れないので、ねた切れで更新が滞っておりまして、みなさん、すみませんでした。

今日は、暇なんで、有名なボンネット直角開けを試してみることにしました。メルセデスはボンネットの開閉角度が2段階になっているのが有名なんですが、実際に自分でやったことはありませんでした。やってみると、メルセデスらしい工夫が発見できて、雑誌で見る単に直角に開くボンネットという結果だけではないものがありました。

11100013_2 ボンネット・オープナーはごく一般的な位置についていて、迷うことはありません。
11100014 運転席下のオープナーを引くと、メルセデス特有のもう一つのオープナーがグリルの間から出てきます。
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これを引きながら、ボンネットを開けます。

11100001_2 これが通常モードでの角度です。これでもオイルレベルや色の確認、ウォッシャー液の補充などには、不便はしません。しかし、グリルとボンネットが一体になっているので、グリルに頭をぶつけがちです。
11100002 ボンネットは、アームの根本にあるこのラッチ(丸ぽっち)によって、有名な直角開けの状態にならないように留められています。
11100004 ラッチを外すには、ボンネットをもって少し下げ、丸ぽっちにひっかかっているプレートとの間に少し隙間を作ります。
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11100005裏にはラッチを外すレバーがついていますので、これを引きながら、ボンネットを少し戻します。

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するとラッチが引っ込んだまま留まります。

反対側にも同じようにレバーがあるので、反対側に回って、同様にします。

11100006 そのままボンネットを起こしていくと、有名な直角モードになります。
11100008 これだと頭をぶつけることなく、思う存分ボンネットの中の作業ができます。
ボンネット・アームの根本にはダンパーがついているので、下がってきたり重かったりすることはありません。
11100009_2

私が面白いと思うのは、ここからです。
直角に開いたボンネットを元に戻すとき、ボンネットのアームについているレバーを引き、ラッチ(丸ぽっち)を戻すんですが、引くのは、左(向って右)のレバーだけでいいんです。左側レバーを引っ張ってボンネットを押し下げると、右は引っ張らなくても元に戻るんです。

11100010_2

そのしかけは、左右のプレートの形状の違い。
上の写真と見比べてみてください。左側(上の写真)のプレートは、ラッチを引っ掛けているプレートのスペースがラッチを囲むようになっているので、レバーをひっぱってラッチを引っ込めないと閉まらないんですね。
対して、右側(左の写真)のプレートは、ラッチを引っ掛けているプレートのスペースが広くなっていて、レバーを引っ張らなくても通常モードの角度まではフリー。だから、左側のレバー操作だけで、ボンネットは元の位置に戻るんです。
これだと、一人で作業するときに楽ですね。二人同時にレバーを操作しなくてもいいんですから。
メルセデス、こんなところにも工夫がある。さすがです。

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2007.09.15

ベンツの工夫 その9:ランプユニットに刻印された型番

半年前に切れた右ストップランプ球ですが、今度は左が切れました。やはり同じような時期に寿命が来るもんなんですね。早速交換することにしました。この前は購入時についていたバルブセットの球を使いましたが、今回使おうとすると、同じのはもうありません。そこで購入することにしました。

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球の型番がわからなかったので、前回同様取説を調べようとしましたがパラパラみたところ、今度は見つかりません。そこで現物確認しようとしたところ、前回は気づかなかったんですが、写真のようにユニットに型番(P21W)が刻印されています。見ると他の球の部分にも全て刻印があります。

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すごいなベンツ。マニュアルみなくても交換できるようになっています。調べなくても一目でわかる「目で見る管理」って、メーカーに勤める者としてすごく共感できるわけです。

で、早速ホームセンターで球を買ってきました。小糸製作所ので、2個で340円でした。12V 21Wです。

 この工夫は、よくあるものといえばよくあるものなんですが、大抵はメーカーが組み立てる時に、取り付け間違いしないためにしてあると思います。もしかすると単にそういう意味なのかもしれませんけれど、同時にユーザーにとっても役に立つというところが、単純だけどすばらしい工夫ですね。
 私は、日本車も含めた他のメーカーの車で、このような場所で、このような工夫は見たことがありません。マニュアルを見なくてもわかるってすごく大事だと思います。直感的に操作できるとか、現物見ればまちがいようがないということは、すごく親切ですね。
 現物の球を見れば済む話では?とも思いますが、元々装着されていた球を見ましたが、型番らしきものがすごくわかりにくくて、やはりこの取り付けユニットに大書してあるというのはうれしい工夫です。
 こういう刻印ひとつとってもコスト高になるのは間違いないんですが、些細なコストですが、良いと信じるものにはコストをおしまない、そのベンツな精神にまたまた今日も惚れてしまったわけです。

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2007.06.28

ベンツの不便~パワーウィンドースイッチの位置が悪い

06280001メルセデス・伝統の「あるべき位置にあるスイッチ」、独特の形状のライト・スイッチや、ウィンカーレバーの位置や、その複合スイッチなどいうのは、大変使いやすくメルセデスを乗り続けている人や、家にメルセデスの複数のモデルがある人にとっては、モデルが新しくなっても、クラスが変わってもインターフェースが変化しないことというのは、きっと大切なことだと思います。

しかし、このパワーウィンドーのスイッチだけは、あまり使いやすい位置とはいえないと思います。多くの車は特に日本車がそうであるように、パワーウィンドーのスイッチは、運転席及び助手席のドアレバーに内臓されたりしていますが、W202までのメルセデスは、伝統的にシフトレバーの左右に配されています。これ、運転席側はまだいいんですが、助手席側だとブラインドで操作できません。運転しながら助手席窓を開け閉めするときに、Dに入っているシフトレバーが邪魔をして手が届かないんです。私はいつも、まちがって助手席ではなく後席左(助手席の後ろ)の窓のスイッチを操作してしまいます。

やはり、パワーウィンドーのスイッチは一般的なドア・レバー内臓の位置が使いやすいように思います。メルセデスもそれに気づいたのか、W203からは一般的な位置になったと思います。

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